3月8日は国際女性デーでした。
国際女性デーとは、1904年にニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源となり、国連によって制定された人権に関する記念日です。
※1975年に3月8日を「国際女性デー(International Women’s Day)」として制定されました。
国際女性デーは女性の人権の日
国際女性デーは国連が定めた女性の人権の日です。
後付けで「ミモザの日」にもされてしまい、男性が女性にミモザを贈る日とかで綺麗事にされている感も否めませんが、元は女性の人権の日なのです。
調べてみると、1908年にニューヨークで縫製労働者によるストライキが行なわれ、女性たちが労働条件の改善などを訴えたところから始まっています。
1910年には17か国の女性100人以上が参加したコペンハーゲンでの会議において、女性の権利運動を称え、参政権運動を盛り上げるため国際的な「女性の日」を設立。
1911年3月19日にオーストリア、デンマーク、ドイツ、スイスで初の「国際女性の日」記念行事が行なわれ、100万人以上が参加して選挙権や公職につく権利、女性が働く権利などを求めたということです。
先人たちが女性の人権のために動いてくれていたからこその国際女性デーなのですね。
日本は女性が働きにくい国である
ところが残念なことに日本は諸外国に比べて後れを取っています。
世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数(2021年)で156か国中120位、先進国の中で最低レベル。ジア諸国の中で韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果となりました。
内閣府 「共同参画」2021年5月号https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/202105_05.html
この中に以下のように書いてあります。
日本は、特に、「経済」及び「政治」における順位が低くなっており、「経済」の順位は156か国中117位(前回は115位)、「政治」の順位は156か国中147位(前回は144位)となっています。政治分野では、スコアは上がっているものの、順位は下がっています。これは、各国がジェンダー平等に向けた努力を加速している中で、日本が遅れを取っていることを示しています。
日本のスコアは上がっているのに順位が下がっているのは、他の国々が真剣に努力をしている中で努力不足なのでしょう。
また、諸外国の国会議員に占める女性の割合がこの30年で大幅に増えているのに、日本の国会議員における女性の割合はたった9.7%で、190か国中168位です。
令和3年内閣府説明資料より
https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka6-1.pdf
スウェーデン47%、フランス39.5%、ドイツ34.9%、イギリス34.2%と比べると何とも情けない数字。
厚生労働省が発表する「令和2年賃金構造基本統計調査」によれば、男女間賃金格差(男性を100としたときの女性の賃金)は74.3。これも国際的に見ても低い数字です。
令和2年賃金構造基本統計調査https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/01.pdf
男性のピークが55~59 歳で 420.1千円なのに対し、女性のピークは50~54 歳の 274.7 千円。就業当初はほぼ男女差がなかった賃金でも女性はほぼ横ばい状態なのです。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/02.pdf
冒頭にも書きましたが、国際女性デーを1年に1度ミモザを贈る日にしてはいけないと考えます。
日本の女性が参政権を得たのが昭和21年のことです。実はまだ100年も経っていません。
働きやすさワースト2位の国で働いている私たちは頑張っています。
家事も育児も女性が負担し、その上男性より安い賃金で働けというのは無理があります。
今年は国際女性デーに女性の人権についての投稿も数多く見られたのは喜ばしいことです。
「女だから」の「だから」を変えられるのも私たち
SDGsの目標に「ジェンダー平等を実現しよう」があります。2030年までに達成する目標ですが、日本は達成することができるのでしょうか。
政府インターネットテレビでは、岸田総理大臣が「国際女性の日」にあたってビデオメッセージを配信しました。
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg24077.html
具体的に進めてもらいたいとは思います。
とはいえ、私たち女性も誰かが何かをしてくれるのを待っているだけじゃダメだと思いませんか?
このサイトの代表挨拶にも書いてありますが、「女だから」「だから女は」と言われてしまう原因を作っているのも実は女性たちです。
私自身、起業をして気が付いたのは、「だから女は」と言うセリフには働く女性の側にも原因あるということでした。
特に専業主婦から起業をする女性のビジネスに対する知識は決して高くはありません。
このような現状が、政府が推進する女性起業家支援とは乖離した方向に進んでいて危機感を覚えているのです。
「女だから」の「だから」をネガティブな「だから」から、ポジティブな「だから」に変える。
「女性だから」気付くこともあります。「女性だから」できるキメ細やかなサービスがあります。
「女だから」と言われない世の中を作っていくのも私たち女性たちです。
これからの日本は、女性がどれだけ気持ち良く社会で活動出来るかにかかってきます。
国際女性デーを1年に1度のイベントにしない。
ビジネスパーソンとして一般社会に受け入れてもらえる女性起業家になりましょう!